どっか遠くに行きたいな。
最近暑くなってきたし、北海道とかいいかも。
ずーっと鈍行列車で乗ってってさ、
携帯もパソコンも持ってかないで、
溜まってる小説とかのんびり読むんだ。
幼稚園の遠足の団体と遭遇して「どこ行くの?」「いっぱい遊んできてね」とかお話したり、
夫婦で旅行してるおじいちゃんおばあちゃんと笑い合ったり。
1日の行けるとこまで鈍行で乗って、最終列車が終点の駅に停まれば、
きっと列車の窓から綺麗な月が見えるんだ。
ぼーっと眺めてたら車掌さんに急かされて列車を降ろされて。
ホームのベンチでコーヒー飲んでたら貨物列車が通り過ぎる。
どこまでもどこまでも繋がってそうな長い貨物列車が私の前から逃げると、
急に泣きたくなるんだ。
もの凄く寂しいんだ。
でも泣いても周りには誰もいなくて。
携帯もなにもなくて。
結局自分一人じゃやりたいことすら満足にできないのが嫌で。
泣くだけ泣いたらそれで終わり。
現実はドラマと違って場面は続く。
虚しい思いを引きずったまま、駅を出て、静まった駅前を歩いて、いつの間にか安いホテルのベッド。
そこまでまた泣く。それだけ。